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マーシャル・ジェフリー・ロック (Marshall Geoffrey Lock)

生年: 1945年 出身地:東京都 活動拠点:日本 マーシャル・ジェフリー・ロック – アーティスト・バイオグラフィー 私はイギリスの小さな工業の町に生まれ育ちました。労働者の生活のリズムと、静かにたたずむ風景の美しさが、私の感性を形作る原点となりました。正式な美術教育を受ける機会はありませんでしたが、自然の微細な変化の中に安らぎとインスピレーションを見出し、独学で絵を描き、木を扱う技術を身につけてきました。この探求の道は、単なる技術習得ではなく、好奇心と必要に駆られた生き方そのものであり、今の私の芸術的な表現の礎となっています。 日本の美意識や自然への深い敬意には、私がこの国を訪れる前から強く共鳴していました。2018年に日本に移り住んで以来、その静かな調和や無常を見つめる感性は、私の創作に欠かせない要素となり、長年培ってきた表現の言語をさらに深めていきました。 私のアトリエの名である 「森羅万象」は、宇宙に存在するすべてのものが織りなす神秘的な調和を表す言葉です。日本の思想において、森羅万象は大地の小さな石から広大な空に至るまで、あらゆるものが繋がりを持ち、それぞれが静かに内なる美を宿しているという考えを映し出します。芸術とは自然に何かを加えるものではなく、その声に耳を澄ませ、静かに引き出すもの。土地が語る物語に寄り添いながら、その内に秘められた美を映し出すことこそが、私の目指す表現です。 この信念こそが、私の作品の核となっています。油彩、アクリル、木彫——どの技法を用いるにしても、私は単に風景の姿を描こうとしているのではありません。その風景の内に宿る感情や記憶の残響を表現したいと考えています。一つひとつの作品が、人と自然の間に存在する静かな共鳴を映す「扉」となり、私たちがこの世界と繋がる見えない糸をそっと示すことができればと思っています。 また、日本の「侘び寂び」の美学は、私の創作の視点に大きな影響を与えています。夕暮れの静けさ、春の最初の一輪、長い年月をかけて水に削られた石——刻一刻と移ろう自然の姿の中に、言葉にはできない詩情や、目に見えない響きが広がっていると感じます。 私はこれまで、英国で個展を開催し、そこで初めて作品が観客と出会う機会を得ました。そして、日本へ拠点を移してからは、池田20世紀美術館や府中市美術館をはじめ、東京での個展を通じて、日本の美意識との対話を深めています。 現在は東京を拠点に、絵画や彫刻の創作を続けながら、日本各地で作品を発表しています。The Artling を通じて、私の作品が、風景、光、そして魂が交わる空間——目に見えるものと見えざるものが溶け合い、自然の静かな声が響く場へと、誰かをそっと導くことができればと願っています。

Marshall Geoffrey Lock In The Studio

アトリエの中で、キャンバスは光と影、記憶が交わる窓となります。
筆を走らせるたびに、遠くの丘や移ろう空のささやきが形をなすのです。  
この空間には、創造の静かなエネルギーが満ちています。  
アトリエは、色彩と形が重なり合い、自然の無言の詩をそっと映し出す、静謐な聖域でもあります。

Marshall Geoffrey Lockについて

  何にインスピレーションを受けますか?

私のインスピレーションは、日本の美意識から生まれます。そこには、シンプルさ、不完全さ、そして儚い瞬間にこそ深い意味が宿っています。静かに息づく自然、丘の上をやわらかく移ろう光、そして大地と記憶が織りなす微かな調和——それらが私の手を導き、風景の中に隠された魂をそっと映し出すのです。​​

  創作プロセスについて

私の創作プロセスは、静かな内省の中でゆっくりと展開していきます。遠くの風景も身近な風景も、静寂の中で記憶として浮かび上がります。私は形を写し取るのではなく、自然の本質が自ら姿を現すのを待ち、大地のかすかな声に導かれるように筆を動かします。重ねる色彩や形は有機的に広がり、移ろいゆくものの儚さと、作品の中に宿る静かなエネルギーを映し出していきます。

  作品を表す3つの言葉

感情(Emotional) — 風景の奥にある記憶や感覚を映し出し、見る人の心に響く作品を目指しています。  

自然(Nature) — 大地、光、風といった自然の息づかいを捉え、その本質を表現しています。  

空気感(Atmospheric) — 目に見える形だけでなく、そこに漂う静けさや移ろいを感じさせる世界を描いています。

  影響を受けたアーティスト

吉田博(Hiroshi Yoshida)*— 精緻な描写と光の表現、そして自然への深い敬意が、私の風景画に大きな影響を与えています。 

アルバート・ビアスタット(Albert Bierstadt)— 壮大なスケールの風景と劇的な光の描写から、自然の荘厳さと空気感を学びました。  

ワシリー・カンディンスキー(Wassily Kandinsky)— 形と色彩の持つ感情的な力に魅了され、風景を超えた表現の可能性を探るきっかけとなりました。

  制作において最も重要な道具は何ですか?

私にとって最も重要な道具は光です。光は、作品の雰囲気や奥行きを形づくり、自然と芸術の間に交わる静かな対話を生み出します。

  これまでに受けた最高のアドバイスは何ですか?

私が受け取った最も大切なアドバイスは、言葉ではなく自然そのものから与えられたものです。私は本能に従い、独学で画家としての道を歩んできましたが、最も深く導いてくれるのは、静かに語りかける大地の教えです。自然は、不完全さの中にこそ美があり、静けさの中に命が宿り、たゆたうようにしなやかな強さがあることを教えてくれます。私は、大地の持つ無言の知恵を信じ、筆を走らせています。

  インスピレーションはどこから得ますか?

私は孤独の中にインスピレーションを見出します。そこでは、記憶と自然の気配が静かに溶け合い、思索の風景が広がります。ときに内省しながら、遠い風景――実在するものも、心の中に浮かぶものも――が静かに形をなしていくのを感じます。光と影、そして移ろう瞬間の余韻に導かれながら、目に見えるものの先にたたずむ何かを探し続けています。

Credentials

Exhibitions

Shinrabansho

Japan, 2024

Emotion

Japan, 2023

Marshall Lock in Japan

Japan, 2022

Solo exhibition II

United Kingdom, 2006

Solo exhibition I

United Kingdom, 2005

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